地方創生をテーマに生まれ変わった、「丹後くろまつ号」

京都丹後鉄道の食堂列車「丹後くろまつ号」では、これまで沿線地域の海や山の幸を使った料理を提供してきましたが、4月からは、地方創生をテーマにした列車に生まれ変わりました。食を楽しむだけでなく、食を通じて沿線地域の魅力を発見できる新しいサービスが盛り込まれています。
先日、「丹後くろまつ号」の試乗会があり筆者も試乗しました。

天橋立駅
まず、コースは4月から6月までは、「丹後のこだわり味わいコース」で、午前中運行の「BETSUBARA(べつばら)」、昼運行の「MANPUKU(まんぷく)」、夕方運行の「YOKUBARI(よくばり)」「TASHINAMI(たしなみ)」があり、各コースとも内容が異なります。

今回乗車したのは、「MANPUKU(まんぷく)」コースで、天橋立駅集合後、ホームにある屋台で焼きたての地魚の一刻干しと黒ちくわの七輪焼きをもらい、ホームのベンチで味わいます。

ホームの屋台



くろまつ号のアテンダントさん

一刻干しとは、その日に獲れた新鮮な魚をすぐさばき、丹後の海塩水を使った、うす塩味の昆布出し汁に漬け込み、旨みを引き出すために短時間で干した「一夜干し」である。

ホームのベンチで味わう参加者。
ホームで焼きたての魚を食べたあと、食堂列車「丹後くろまつ号」に乗り込みます。


天橋立に入線する「丹後くろまつ号」

車内は、木を使用していて4人掛け、2人掛けのテーブル席が並び食べて楽しむ列車です。


発車後アテンダントによる挨拶があり、またスタッフ一人ひとりの挨拶があります。

挨拶のあと、沿線にある久美浜湾で獲れた魚介類を獲り入れた漁師汁が運ばれてきます。この漁師汁が席に運ばれる前に、沿線の魅力・生産者の想いをテーブルに備え付けてあるタブレット端末で視聴をしてから、実際の料理が運ばれてきます。
生産者の想いを思い浮かべながら漁師汁をいただきました。

テーブルに備え付けてあるタブレット端末。



漁師汁の中には、鯛せんべいが入る。
次は、丹後ばら寿司まつぶた盛りと茶わん蒸しで、映像を視聴した後、網野駅に停車、駅では、丹後ばら寿司と茶わん蒸しが車内に積み込まれ、料理人の手により、各席の前で丹後ばら寿司が盛られます。この寿司は結構ボーリュームがあり、また茶わん蒸しも美味しく満足しました。


網野駅での積み込み。

まず、茶わん蒸しがテーブルへ運ばれる。

カラフルな丹後ばら寿司。


京丹後地方のみに古くから伝わる、独特の寿司で、折にすし飯を詰め、その上に鯖のおぼろと干瓢をちらし、さらにすし飯を重ね、その上に鯖のおぼろ・干瓢・たけのこ・錦糸玉子・椎茸・かまぼこ・青豆・生姜が盛り付けてある。
最後のデザートは、くろまつ号限定の米粉ブラックスイーツで、米粉スイーツは、地元城崎で愛される人気にスイーツで美味しかったです。

くろまつ号限定の米粉ブラックスイーツ

その後、「くろまつ号」は久美浜駅に停車、ここでは列車交換待ちなどで長停車、駅前を見学したり、駅横にある直売所で買い物が楽しめます。


普通列車を先に。
久美浜を発車するとアテンダントの挨拶があり、終点の豊岡に到着。アッという間の楽しい3時間でした。

ちりめんのお土産が付く。
是非車内、車外で楽しめる列車「くろまつ号」に乗ってみてはいかがでしょうか? 
豊岡到着した、丹波くろまつ号

動画