東武鉄道:新型特急「スペーシアX」運行開始に向けて準備が進む

新型特急「スペーシアX」試乗会列車

東武鉄道の新型特急「スペーシアX」は、7月15日から運行開始されます。運行開始を前に「スペーシアX」の試乗会が行われました。浅草駅は日光・鬼怒川エリアの玄関口であり、スペーシアXの運行開始に合わせて出発ホームとなる5番線やコンコース、そして東武日光駅の改札外コンコースの吹き抜け部分において、リニューアル工事が進行中です。浅草駅では、日光の自然や荘厳さを感じさせる木目調の装飾と光の演出が多用されたデザインが採用されています。一方、東武日光駅では、豪華で絢爛な雰囲気を表現するために真鍮風の装飾や木目調の装飾が取り入れられています。これにより、両駅が繋がりを持ち、統一感のある空間が演出されています。

リニューアル工事中の浅草駅5番ホーム
完成後の浅草5番線イメージ(画像提供:東武鉄道)
浅草駅3、4番ホームからの5番ホーム外観 (イメージ)(画像提供:東武鉄道)
東武日光駅吹き抜け(イメージ)(画像提供:東武鉄道)
東武日光駅待合室(イメージ)(画像提供:東武鉄道)

なお、スペーシアXの編成は6両編成で、全席が座席指定となっています。1号車はコックピットラウンジとなっており、2号車はプレミアムシート、3号車から5号車まではスタンダードシートが配置されています。5号車には半個室仕様のボックスシートも用意されており、ゆったりとしたプライベート空間を楽しむことができます。さらに、6号車には最上級のコックピットスイートとコンパートメントが設置されており、より贅沢な車内空間を提供しています。

コックピットラウンジ
プレミアムシート
スタンダードシートから見たスペーシアX離合
5号車のスタンダートとボックスシート
コンパートメントからの車窓
コックピットスイート

1号車のコックピットラウンジにはGOEN CAFE SPACIA X(ゴエンカフェ スペーシアエックス)というカフェカウンターが設置されています。「ちょっと立ち寄ってみるだけで、日光との『ご縁』が深まる」というコンセプトのもと、このカフェでは、見る・聞く・味わう・香る・触れるという五感を通じて、まだ知らない日光とつながることができる体験を提供することを目指しています。看板メニューはクラフトビール「Nikko Brewing」とクラフトコーヒー「日光珈琲」が用意され、飲み物に合うアペタイザーやスイーツ、デザートは栃木の食材を知り尽くしたマイスターたちと共同開発され、日光の豊かな食文化を楽しむことができます。飲み物は他にも日本酒やクラフトコーラも取り揃えています。

看板メニューのクラフトビール「Nikko Brewing」はビールサーバーから提供
クラフトコーヒー「日光珈琲」

GOEN CAFE SPACIA Xでは、目的地で地元の食材や伝統料理を味わっていただけるように、メニューは軽食としています。また、GOEN CAFE SPACIA Xオリジナル商品のパッケージは、車両のインテリアにも採用されている江戸の色彩を取り入れてあります。

コックピットラウンジでは展望車窓が楽しめる
栃木の食材を知り尽くしたマイスターたちと共同開発されたアペタイザーやスイーツ、デザート
クラフトビール(NIKKO LAGAR)、頂鱒とらっきょうのリエット、あさのポークのジャーキー、
頂鱒のスモーク、酒粕と米粉のクラッカービスケット、オニオンコンソメラスク
クラフトコーヒー(NIKKO BLEND)と酒粕のバターサンド
商品開発に携わった(左から日光珈琲 風間氏、伊澤いちご園 伊澤氏、Girouette 福井氏、Nikko Brewing 鶴巻氏、三ツ山羊羹 三ツ山氏)

食事は、各座席に戻ってお召し上がりいただけます。商品の販売は、1号車コックピットラウンジの座席指定券を所持している方に優先販売されます。他の号車の方はオンラインで整理券を取得、整理券に記載の時間内にカフェカウンターにて注文・購入が出来ます。購入した商品は座席に戻りお召し上がりいただけます。また、各座席にはコンセントが設置されており、フリーWi-Fiの利用も可能です。スタンダートシートではコンセントが正面に配置され、使いやすさにも配慮されています。また、プレミアムシートは電動リクライニングシートで後ろを気にせずリクライニング出来るバックシェルを採用したシートでシートピッチは1200㎜と広く向い合せにしても気にならない広さでした。

向い合せにしたプレミアムシート

「スペーシアX」は、浅草から東武日光または鬼怒川温泉間を平日は2往復(木金を除く)、木・金・土休日は4往復で運行されます。