NEXCO中日本:安全啓発館を整備

安全啓発館

2012年12月2日、中央自動車道の上り線笹子トンネルで、トンネル換気のために設置されていた天井板及び隔壁板が崩落、走行中の車両3台が天井板の下敷きになり、9名の尊い命が失われました。NEXCO中日本では、この事故を決して忘れず、安全意識の徹底を図るため、社員研修施設「安全啓発館」を東京都八王子市に開設しました。2021年3月25日の午前中、遺族の方々13名が安全啓発館を訪問しました。遺族は、安全啓発館の敷地に桜を植樹し、事故のあった笹子トンネルの方を向き黙とうをしました。

桜の植樹をする遺族の方々

その後館内を見学、実際に崩落した天井板などを使用した実物大のトンネル断面の模型や事故の原因となったアンカーボルト、5名が乗車していたワゴン車や遺品などを見て回りました。

宮池CEOのビデオメッセージを聞く遺族の方々
笹子トンネル事故の再現模型の説明を聞く遺族の方々
、5名が乗車していたワゴン車に献花をする遺族の方々

館内には、2つのエリアがあり、「事故を風化させない」エリアでは、笹子トンネル事故の再現模型、現物が展示され、事故後の救援活動の状況が時系列で紹介、この事故に従事した人のメッセージなどが映像で紹介されています。「歴史から学ぶ」エリアでは、過去に発生した事故や事象の年表、実物の道路損傷物の展示、安全対策として開発した製品の展示などが行われています。

笹子トンネル事故の再現模型
事故の原因となったアンカーボルトの展示
「歴史から学ぶ」エリアでの実物の道路損傷物の展示
安全対策として開発した製品の展示

この安全啓発館は新入社員をはじめNEXCO中日本グループ社員の1万1千人か研修を行う施設で、この施設を使った研修は2021年4月から行われます。

また、安全啓発館は、当面、NEXCO中日本グループ全社員への研修の実施を優先し、今後は、官公庁や大学・教育機関や地域の方々などの役に立てるよう、一般向けの研修を実施していく予定です。