東武鉄道が国内で初めて、SLにバイオ燃料を使用する実証実験を開始
2024年2月7日
東武鉄道では2024年1月31日より日光・鬼怒川エリアを走る「SL大樹」で国内初SLの燃料である石炭を植物原料由来のバイオコークスに置き換える実証実験が行われています。今回の実験では、保火というボイラーを保護するために24時間火を焚きつける作業で、今年度は約160tの石炭を保火の為に使用する予定で、そのうち40%をそばがらの植物由来の廃棄物を砕いて乾燥後、圧力をかけて体積を圧縮、加熱した上で円柱状に成形したバイオコークスを使用して、年間150tのCO2を削減する予定です。この燃料の変更による燃焼効率、作業性、およびボイラーへの影響について、検証が進行中です。実験車両はC11形325号機と123号機で緑色のナンバープレートが取付けてあります。
同時にDL大樹(DE10形)では、ディーゼル機関車の燃料である軽油を廃食油由来のバイオディーゼル燃料を5%混合したバイオディーゼル燃料混合軽油「B5」に置き換える試験使用が行われています。今年度は2両で約40,000リットルの軽油を使用する予定で、今回の実証実験ではDE10形1109号機を使用し、燃焼効率、内燃機関への影響について検証しています。これにより年間約2.5tのCO2を削減する予定です。また、実験期間中は緑色の所属札が取付けられています。実証実験は2024年1月31日から約1年間の予定で行われます。