12月31日まで茨城デスティネーションキャンペーンを開催中

茨城県では、「茨城デスティネーションキャンペーン」(以下「茨城DC」)が12月31日まで開催中です。このデスティネーションキャンペーンは、JRグループ6社と地元の自治体、事業者などが協力して行う国内最大規模の観光キャンペーンです。キャッチコピーは「体験王国 いばらき」で、県の魅力をアウトドア、食事、新たな旅のスタイルをテーマに発信しています。

下館駅に停車中の関東鉄道常総線

9月28日には、メディア向けのモニターツアーが行われました。JR水戸線・関東鉄道常総線の下館駅前に集合し、約10分のバス移動で筑西市にある「ザ・ヒロサワ・シティ」に到着します。ザ・ヒロサワ・シティは筑波山の麓に位置し、100万㎡のテーマパークでレジャー関連の施設が充実しています。

このモニターツアーでは、一般公開に向けて整備中の乗り物のテーマパークエリア「ユメノバ」を先行公開で見学する1泊2日のプランを体験しました。チェックイン後、乗り物のテーマパーク「ユメノバ」に移動し、ユメノバガイドツアーが開始されました。

まずは科博廣澤航空博物館を訪れ、格納庫内には航空機やヘリコプターが展示されています。戦後初の国産旅客機「YS-11」やゼロ戦などが展示され、ビジネスジェットガルフストリーム IIでは、コクピット内に入って操縦桿操作を体験できます。宇宙館では、黎明期のロケットが多数展示され、ペンシルロケット水平発射実験装置も見学できます。

ゼロ戦や南極観測船「宗谷」と共に南極で活躍したヘリコプター「シコルスキーS-58」など展示している。
戦後初の国産旅客機「YS-11」
ビジネスジェットガルフストリームⅡ
ビジネスジェットガルフストリームⅡでは操縦桿操作体験が出来る。
宇宙館では黎明期のロケットが多数展示されている。
ペンシルロケット水平発車実験装置

クラシックバイクミュージアムでは、DKW、BSA、ドゥカティ、トライアンフ、モトグッツィー、ラベルタ、ハーレーダビットソンなど多数のバイクが展示されています。また、クラシックカーミュージアムでは、ロールスロイスシルバーレイス、キャデラックエルドラド、ボルボアマゾン、スパークカソ、マツダT600、マツダT2000などの名車が展示され、中にはある有名政治家が利用していた車も展示されています。

クラシックバイクミュージアム
クラシックカーミュージアム
復元された東京自動車製造の筑波号
ある政治家が利用していたメルセデスベンツ

別の建物では消防車をはじめ、大八車の消防ポンプ車などが展示され、さまざまな赤色灯がずらりと並び、サイレンも体験できます。ミニカーミュージアムでは、世界の消防車の模型をはじめ、路面電車、バス、トラックなどが多数展示されています。

昔活躍した貴重な消防車が展示されている。
大八車の消防ポンプ車
ミニカーミュージアムのは多数の消防車が展示されている。
バス・トラック・鉄道も展示されている。

レールパークの切符館には、記念乗車券・入場券などが展示されており、朝鮮半島や台湾が日本だった時代の鉄道路線図も飾られています。また、鉄道資料館ではヘッドマークや行先札などの鉄道部品が展示され、651系「スーパーひたち」の行先表示器は、2011年3月11日に原ノ町駅で「東日本大震災」に遭遇して、上野駅に戻れなくなった。202編成、モハ651-6のもので、その時の車内広告も展示されています。

切符館に展示されている記念乗車券・入場券
モハ651-6に掲示されていた広告
北斗星の備品
2020年に引退した現美新幹線の連結器カバー

目玉は実物の車両展示で、新幹線E224-127、蒸気機関車D51-1116、北斗星のヘッドマークを掲出したEF81-138その後ろにオロハネ24-551、スシ24-505、オハ25-503、オハネフ25-12が連結されています。また、関東鉄道で活躍したキハ101、キハ102、鹿島臨海鉄道のマリンライナーはまなすも展示されており、E2系・EF81形電気機関車・D51形蒸気機関車はそれぞれ運転席に入ることができ、イベント実施日には、今後ともホイッスルや警笛を鳴らす体験ができます。

レールパークに展示されたかつて現役で活躍した車両たち
左からE2系、D51形、EF81形
オハネフ25-12
元鹿島臨海鉄道マリンライナーはまなす
元関東鉄道キハ101
元関東鉄道キハ102
EF81形電気機関車の運転台

客車のドア開閉はボタンで行い、空調は上野駅の雰囲気を再現したいため、車両の空調をそのまま使用しています。オハネフ25-12は2段式の解放B寝台車で、上段と下段に70cmのベッドが設置されています。オハ25-503にはロビーカーがあり、ソファーが並び、携帯電話スペースもあり、現役時にはシャワー室も利用できました。スシ24-505は食堂車で、かつての雰囲気が残っています。オロハネ24-551はロイヤル・デュエットの合造車で、すべて個室です。A寝台ロイヤルは2室あり、ベッドとソファが備わり、テレビも付いています。現役時にはシャワーとトイレも利用できました。B寝台個室デュエットは2人用の個室で、上段と下段の部屋があります。

オハネフ25-12 B寝台車
オハ25-503 ロビーカー
スシ24-505 食堂車
オロハネ24-551 ロイヤル・デュエット
A寝台個室 ロイヤル
B寝台個室デュエット

レールパーク見学の後は、バスで廣澤美術館へ移動します。この美術館は建築家の隈研吾氏が設計し、建物の周りには1500個もの巨石が覆っています。館内では日本を代表する画家や陶芸家の作品が多く展示されています。ヘリコプタークルージングツアー限定で3億円で落札した豊臣秀吉とゆかりがあると言われる「金の茶道具」が10点公開されています。

「金の茶道具」10点

宿泊は、北斗星車両のA寝台個室・B寝台個室に宿泊する「北斗星ユメノバ」プランとユメノバ内にある宿泊施設の「ロッジ」に宿泊するプランがあります。今回はB寝台個室に宿泊しました。上段の部屋には階段を登るとベッドがあり、室内灯やスタンドが使え、夜行列車の雰囲気を楽しむことができます。18時にはグランシャリオで食事の時間となり、食堂車の雰囲気を味わいながら弁当を楽しむことができます。トイレとシャワールームは別棟に用意されており、シャワーは22時まで予約制で、その後は自由に利用できます。食堂車やロビーカーは23時頃まで利用可能で、朝食も食堂車で提供されます。

宿泊したB寝台個室
夕食のお弁当

その後、常陸太田市の奥久慈県立自然公園内にある竜神大吊橋へ移動、竜神川をせき止めた竜神ダムの上に架かる吊り橋で、全長375mあり歩行者専用としては国内最大級です。湖面からの高さは約100mあり絶景が広がります。橋の上から飛び降りるバンジージャンプが体験出来ます。9月29日は、大井川茨城県知事と宮田常陸太田市長が茨城DCの成功を祈願して、知事がバンジージャンプを行い、「全国のみなさん茨城県に来てくださーーい!!」声をあげて、飛び込みました。竜神大吊橋では「竜神ナイトバンジー」「竜神ナイトアドベンチャー」夜にコンテンツも用意されています。

竜神大吊橋
茨城DCの成功を祈願する大井川茨城県知事と宮田常陸太田市長
宮田常陸太田市長からバンジージャンプの招待券を受け取る大井川茨城県知事
地元で伝統的な太鼓「天神ばやし太鼓」が披露された。
バンジージャンプに挑戦する知事。

昼食は、竜神大吊橋の近くにある慈久庵で、茨城の郷土料理である「けんちんそば」をいただきました。このそばはコシのある短い麺で、具とダシの効いたつゆと一緒に楽しむことができます。

竜神大吊橋の近くにある慈久庵
郷土料理「けんちんそば」

最後に、石岡市にある「いばらきフラワーパーク」へ訪れました。この公園は2021年4月にリニューアルオープンし、約900品種のバラや四季折々の花々が楽しめる場所です。ここでは、ヘリコプタークルージング企画に参加し、フローリストのアドバイスを受けながら、バラや他の草花を摘んで、自分だけのブーケを作る体験が楽しめました。

時期にはバラのトンネルとなる。
ハサミとバケツを持って草花を摘みに野外へ
気に入った草花を摘んでいく
ブーケの作り方を説明するフローリスト
完成したブーケ

今回紹介したプランは「茨城DC」の特別プランで、詳細はホームページhttps://ibaraki-special-plans.com/でご確認いただけます。