東武鉄道の新型特急車両スペーシア Xをお披露目
7月15日に運行開始をする新型特急車両「SPACIA(スペーシア) X」(N100系)が先日報道陣に公開されました。この車両は、浅草から日光・鬼怒川エリアを繋ぐ新型特急車両で、100系スペーシアの登場から約33年ぶりのフラッグシップ特急の導入となります。2024年度に向けて4編成が導入されます。「スペーシア X」の「X」は、DXやGXで知られるtransformation(変革)の意味を持ち、新型特急による旅体験(Experience)お客様に提供する様々な価値(Excellent, Extra, Exciting, Extreme, Exceed・・・)の「X」、「スペーシア X」が核となり文化や人々が交わり(cross = 「X」)縁をつくる存在になりたいという願いが込められています。
外観は先頭車が流線形状で、窓枠が鹿沼組子や江戸の竹編み細工といった沿線の伝統工芸品を連想させるものとしています。また車体のカラーリングは日光東照宮陽明門に塗られた「胡粉」を着想した「白」を採用、日の当たり方により色味の印象が変わります。
側面表示器には28.6インチLCD搭載ガラスサイネージを搭載、文字をはっきり表示したほか、映像演出がされています。6両編成で定員は212名、全席座席指定です。客室は6種類用意されています。
最上級のコックピットスイートは浅草方の6号車の運転室の後ろにある定員7名の個室で、ベージュ色のソファに大理石テーブルが配置され、側壁には日光東照宮陽明門の柱に描かれた「グリ紋」をモチーフした飾り照明が設置されています。
コンパートメントは同じく6号車にある定員4名の個室で100系スペーシアを踏襲しています。4室あり、コの字のソファが配され壁には江戸文化の「四十八茶百鼠」にちなみ、壁に様々な茶色を使ったデザインがなされています。
コックピットラウンジは東武日光・鬼怒川温泉方の1号車に設置され、ホテルのラウンジをイメージしたローテーブルとツートンカラーのソファが並んでいます。カフェカウンターでは、コーヒーやクラフトビールなどが提供されます。運転席の後ろには、前方の景色を楽しむ1人掛けソファも用意されています。
プレミアムシートは2号車に設置され、客室には1人掛、2人掛のシートが並んでいます。 シートピッチは1200㎜で、電動リクライニングシート、後席を気にせずにリクライニング出来るバックシェルを採用しています。大型インアームテーブル、コンセント、読書灯が備えつけられています。
ボックスシートは、5号車にあり、対面シートで構成した半個室仕様のシートで大型テーブルとコンセントが備わっています。
スタンダードシートは3、4、5号車に設置、2人掛けのシートで、大型の背面テーブル、インアームテーブル、コンセントが備わっています。
1、6号車のデッキの天井部には42インチLCD搭載ガラスサイネージを設置、日光や鬼怒川の自然を連想させる映像が映し出されます。
また、5カ所のデッキ部には、大型荷物置場を設置、交通系ICカードを使用して、備え付けの盗難防止用ワイヤーロックが使用できます。
運転室の先頭部は大きな2次曲面ガラスを採用、運転席は中央に配置されています。コの字型にメーター・スイッチ類を配置、運転台ユニットにはL型ワンハンドル式主幹制御器、車両情報制御装置などが配置されています。「スペーシア X」は7月15日に運行開始します。