東京メトロ:東京メトロ総合研修訓練センターで、異常時総合想定訓練を実施

2022年11月14日月曜日、東京都江東区にある東京メトロ総合研修訓練センターで、異常時総合想定訓練が東京メトロ、東京湾岸警察署と城東消防署の合同で実施されました。

関係者は講堂で訓練の様子を見学をした

想定内容は2022年6月に副都心線東新宿駅で発生した車内トラブルを参考に想定した訓練です。列車が駅発車直後に、車内で刃物を振り回す不審者が現れる事件が発生。複数の乗客から車内非常通報器が操作され、周囲の乗客は前後の車両へ避難、乗務員が複数の車内非常通報器の鳴動を確認しました。

隣の車両へ避難する乗客

列車は所定停止位置10メートル進行したところで緊急停止、車掌が車内非常通報器で通話を試みるが応答なし、緊急事態発生と判断し、車内放送で非常用ドアコック等の扱い方を案内し、乗車客が座席下の非常ドアコックを操作し扉を手動で開け、車外へ脱出しました。

扉を開けるように訴える乗客
座席下の非常用ドアコックを操作
扉を開ける乗客
車外へ避難する乗客

また、車掌は指令所に連絡後、全扉を開扉し、車外への避難を呼びかけました。その後さすまた等を持った駅社員が急行し犯人の行動を制止、乗客の避難誘導と並行して現地対策本部が設置されました。

避難の放送をする車掌
車内を移動する犯人
列車を動かす様に促す犯人
犯人の行動を制止する駅社員
警察官が身柄を確保
駅社員による乗客救護

その後、警察官が急行し犯人の身柄を確保しました。駅係員が車内にいる怪我人を担架でホームまで運び、駆け付けた消防署員が怪我人の容態を確認し救急車への搬送が行われました。駅社員と乗務員が転落者と車内残留者の確認と安全確認を行い、列車は回送で移動させ訓練終了となりました。

現地対策本部長と打ち合わせする車掌
非常用ドアコックを元の位置に戻し運転再開の準備する車掌
列車は回送列車で移動

小暮次長

東京メトロ安全・技術部小暮次長は、「こういう事態になったときは、車内に車内非常通報器が設置されているので、まずは躊躇ぜずに乗務員に緊急事態が発生したことを伝えてほしい。それを聞いて乗務員が判断し案内するので、乗務員の指示に従って落ち着いて行動してほしい」と述べていました。