東京メトロ:異常時想定訓練を実施
2021年12月22日水曜日、東京都江東区にある総合研修訓練センターにて、異常時想定訓練が実施されました。この訓練には東京メトロ社員のほかに、湾岸警察署と城東消防署が参加しました。事象は列車が駅を発車後、車内で不審者が刃物を振り回し、オイルを撒き、ライターで火をつける事件が発生、乗客が前後の車両へ避難し、複数乗客により車内非常通報装置が操作された後、列車がホームドアからずれた位置に停車した」という想定のもと訓練が行われました。
駅社員が警察と消防へ通報し、ホームでは列車の到着を待つ乗客に、緊急事態を伝える駅構内放送を行い、乗客へ避難の声掛けが行われました。列車が進入し非常ブレーキ操作によりホームドアからずれた位置に到着後、駅社員が操作盤でホームドアを全開扉し、車掌の操作により車両のドアが全開扉されました。
乗客を改札の外へ避難誘導、犯人のいるドア付近で複数の駅社員がさすまたと消火器を持参し、犯人に対してさすまたを構えていました。 警察と消防が駅に到着、犯人が煙が充満した車内からホームに降りたところを警察が確保し、消防が車両内の消火活動を開始、鎮火確認後、駅社員と乗務員にて、転落者・残留者を確認し総合指令所に安全確認がとれた旨を報告、車両を所定停止位置へ移動後、訓練は終了しました。
訓練後、安全・技術部 木暮 俊昭 次長は「これまで提供してきた鉄道システムに関して、利便性の反面、弱点につけ込まれたという事象に対しても、東京メトロとして最善のことをやらなければならないという中で、訓練に関して関係各所と議論して作り上げてきたので、一通りの流れを考えられる中では担当としては最善の対応になったと思う。鉄道の警戒警備の強化をして、迅速な警察・消防への通報、乗客・社員を守るため行動が出来るように、訓練を行い、幹部社員を含め全社員が日常の注意喚起を行い、非常事態に対応出来るようにしたい。」と述べていました。