東武鉄道:C11形123号機のボイラーがSL検修庫に到着
2021年6月3日
2021年5月26日水曜日、北海道で静態保存されていたC11形蒸気機関車を譲り受け2019年1月から修復作業を進めているC11形123号機、この日、SLの心臓部であるボイラーが、大阪にある株式会社サッパボイラーで行っていた修繕作業が完了し、南栗橋車両管区SL検修庫に到着、その様子が報道陣に公開されました。
トラックに積まれSL検修庫に到着したボイラーは、クレーンで吊り上げられ、架台へ移動しました。ボイラーの重さは約10トンあります。
サッパボイラーでの作業は、2019年7月初めてボイラーに水圧を掛けた状態確認が行われました。あちらこちらから水が漏れていたそうです。その後、ボイラーを分解して調査が行われ、この時点で復元が出来るとの方針が決まりましたが、新型コロナウイルスの影響により作業が思うように進まなかったとの事でした。
2021年2月に、新製の罐胴と修繕した火室を接合、3月には、応力を分散したり、ひずみを取る焼鈍(しょうとん)の作業が行われました。
4月は、煙室と罐胴・火室の接合が行われ、ボイラーの組み立てが完了した後、水圧テストが行われました。この時点で最終的な確認、仕上げが行われ、5月13日木曜日に改修製造検査受検を実施、検査員が外観の状態や水漏れ、溶接の状況を確認しました。検査は無事に通り、検査合格した証の番号打刻が火室と蒸気ドームの所に行われました。
復元作業完成を当初は2020年冬を目指していましたが、新型コロナウイルスの影響や修繕や新規に作製する部品が想定より多いこともあり、2021年冬の復元作業完成を目指して作業が進められています。