東京メトロ:車いす等の利用者へのご案内に、駅社員が「お客様ご案内用アプリ(社員用)」を使用開始! 

2021年4月16日、車いす等の利用者や列車の乗降時に介助を必要とされる利用者を案内する為に、駅社員等が使用する社員用アプリを使った報道公開が行われました。これまで車いす等の利用者等を案内する場合、電話連絡やお客様連絡票と呼ばれるメモ用紙を用いて駅間の情報共有を行っていましたが、多客時などは、ご案内の情報が輻輳し、駅間の連絡に時間を要したり、連絡の聞き違いにより、列車の到着時刻や乗車位置の勘違いが発生することがありました。これらの課題を解決するため、東京メトロが目指すご案内「スムーズなお客様対応」「ヒューマンエラーの防止」「リアルタイムな情報連携」を目指し、2019年5月に社内プロジェクトを立ち上げアプリ導入の検討を開始、2019年10月には、全駅(一部管理委託駅は除く)で勤務中の全ての駅社員が業務用スマートフォンを携帯する様になりました。2021年3月には全駅(一部管理委託駅は除く)で「お客様ご案内用アプリ(社員用)」の本格運用が開始されました。


当日は、「お客様ご案内用アプリ(社員用)」を用いて、車いすの利用者に対してのご案内の様子が有楽町線の飯田橋駅で公開されました。改札口で利用者の要望を聞き取り、駅社員がアプリに情報を入力すると、乗車駅、降車駅の駅社員の携帯する業務用スマートフォンに情報が共有されます。

「お客様ご案内用アプリ(社員用)」に登録された利用者の情報


乗車駅の駅社員は、利用者とホームへ移動したのち、ホームドアにあるQRコードで業務用スマートフォンに読み取り、乗車位置を登録。利用者を電車に乗車させた後、アプリで乗車完了を通知します。

乗車位置の要望を確認する駅社員
スマートフォンをQRコードへかざし乗車位置登録する駅社員
乗車位置の登録画面
乗車する利用者
アプリに乗車完了を通知

降車駅では、業務用スマートフォンに接近通知が表示されます。駅係員はホームドアにあるQRコードを業務用スマートフォンで読み取り、正しい位置か確認します。電車が到着、利用者を降車させたのち、アプリで降車完了を通知します。

ご案内情報が登録されるとポップアップ通知される
案内一覧
列車の接近を伝えるポップアップ通知
スマートフォンをQRコードにかざし降車位置の確認
電車が到着
降車する利用者

東京メトロでのご案内が必要な利用者は、2019年度は多い駅で一日60~70件、20年度は一日50件~60件の利用がありました。「お客様ご案内用アプリ(社員用)」を使用することにより、連絡行き違い防止やご案内時間の短縮が期待できます。