東武鉄道下今市機関区開設式

2017年5月2日、東武鉄道日光線下今市駅構内にある下今市機関区の開設式が行なわれました。

式典では、根津社長の挨拶があり、「本日開設する下今市機関区は、SL「大樹」運転のベース基地となるとともに、転車台広場として整備し、SLにご乗車されないお客様にもSLの仕組みや歴史などに親しんでいただける、新たな観光スポットにしたいと考えている」「本日の開設にあわせて、SLをはじめ全ての車両がこの下今市機関区に到着しており、いよいよ鬼怒川線での試運転や乗務員の習熟訓練を開始する」と述べていました。


挨拶する根津社長

また栃木県知事代理の江連県土整備部長と斎藤日光市長から祝辞があり、テープカットが行なわれました。

江連県土整備部長

斎藤日光市長

下今市機関区開設を祝してのテープカット



転車台に乗ったC11形207号機
SL復活運転はここ下今市駅構内での旧転車台の遺構の発見を契機に検討が進みました。また、C11形はかつて東武鉄道が昭和20年に自社発注で導入した歴史があり、今回JR北海道よりC11形207号機を借り受けたことで、再び東武鉄道の線路をC11形が走行します。

また地元、今市中学校の吹奏楽部より鉄道に関連する曲が披露されたほか、書道家の涼 風花氏による書道パフォーマンスが行われ、鬼怒川線を運行するSLの列車名称である「大樹」の文字が揮毫されました。

今市中学校の吹奏楽部



書道家の涼 風花氏による書道パフォーマンス

さらに8月10日のSL運行開始に合わせて、日光・鬼怒川地区限定で着用する「昭和レトロ・ノスタルジー」を基本コンセプトにした新制服のお披露目が行われました。

駅・車掌関係従業員用は、東武日光線 合戦場駅~東武日光駅間と東武鬼怒川線 全駅の駅関係従業員そしてSLに乗務する車掌が着用するほか、
機関士等従業員用はSLの運転を行う機関士と機関助士、
車両整備等従業員用は下今市機関区検修関係従業員が着用します。

駅・車掌関係従業員用(冬用)


駅・車掌関係従業員用(夏用)


機関士等従業員用(左:冬用・右:夏用)


車両整備等従業員用

SLの客車は、SL復活運転プロジェクトの目的の1つである「鉄道産業文化遺産の保存・活用」を実現し、国鉄の14系客車新製当時の状態を再現(座席シート等)しています。

客車にも「大樹」のテールマークを表示

国鉄時代の雰囲気が漂う車内

かつては、臨時特急「つばさ」や「金星」や夜行急行「八甲田」「津軽」「きたぐに」などで活躍した客車である。

8月10日運行開始に向けての準備が着々と進んでいます。

当日の動画