西武鉄道:東村山駅の高架線公開 400人がレールウォーク体験
西武鉄道が東京都および東村山市と進めている「西武新宿線・国分寺線(東村山駅付近)連続立体交差事業」により、2025年6月29日(日)の始発電車から、西武新宿線下り線(東村山駅付近)が高架化されます。
高架化を前に、6月1日(日)には施設見学会が開催されました。29日から実際に電車が走行する予定の新宿線下り線ホーム下のレール上を歩く「レールウォーク」が行われ約400名が参加しました。参加者は記念撮影を楽しんだり、普段は見ることのできない施設の構造を見学したりと、貴重な体験をしていました。その後、新しいホームに上がり、係員からの説明を受けていました。
受付会場では、連続立体交差事業の概要や今後のまちづくりに関するパネル展示、事業紹介のビデオ上映、高架化完成イメージの模型展示などが行われました。また、西武鉄道の公式キャラクターとの記念撮影会も行われ、家族連れなど約1200名が来場しました。
この工事は、府中街道などの交通渋滞の解消と沿線地域の発展を目的に、2015年1月から始まりました。立体交差化の完成後には、5カ所の踏切が撤去される予定です。あわせて、騒音や振動への対策として、新しい軌道構造「弾性バラスト直結軌道」も採用しています。
駅の防風壁デザインは、2016年11月に市民からの意見募集を行い、2017年9月のアンケート結果を踏まえて、多くの賛同を得て決定されました。防風壁のガラス越しには、西武ライオンズの本拠地「ベルーナドーム」がちらりと見えるほか、天気の良い日にはホーム上から富士山を望むこともできます。
連続立体交差事業は2028年度末の完成、側道整備は2030年度末の完成を予定しています。高架下利用については、今後、東京都、東村山市、西武の3者で検討していくとのことです。
西武鉄道 鉄道本部建設部 連続立体交差化事務所の菅原担当所長は、「切換に向けた工事はほぼ終了しており、今後は検査や動作試験などを行い、安心・安全に切換を進めていきたい」と話しています。