鉄道博物館:企画展「日本海縦貫線100年展 ~知られざる大動脈~」開催中!

さいたま市にある鉄道博物館の本館2階 スペシャルギャラリーでは、企画展「日本海縦貫線100年展 ~知られざる大動脈~」を開催中です。関西から日本海沿いに青森までを結ぶ「日本海縦貫線」が形成されてから100年の節目にあたり企画されました。

青森駅と青函連絡船の桟橋や北陸本線北陸トンネル開通の祝賀列車などの写真が掲載されている

日本海縦貫線は大阪~青森間の東海道本線の一部、北陸本線、信越本線の一部、羽越本線、奥羽本線の一部を合わせたルートの総称です。各線は違う目的で建設されましたが、1924年に羽越本線が全通して完成しました。
企画展室に入ると日本海縦貫線の年表が目にはいります。北陸本線、信越本線、羽越本線・奥羽本線に関する出来事を年表形式でまとめ、それぞれの路線ごとに分けて記載されています。また、床面には、1959年10月当時の優等列車に掲示されていた路線図が再現されており、大阪から青森までの路線名や駅名を確認することができます。年表の上部には、日本海縦貫線を走った「しらさぎ」「臨時雷鳥」など特急列車のヘッドマークが展示してあります。

日本海縦貫線大年表とヘッドマーク
路線図

展示は各章ごとに構成されております。
第1章「北陸本線のあゆみ」では建設の経緯や滋賀県と福井県の県境にあった柳ヶ瀬トンネルや北陸トンネル、改良に改良された北陸本線の解説などがパネル展示されています。また、北陸本線の最初に開業した敦賀長浜間の時刻表や鯖江駅の駅名標や雷鳥、きたぐに、白鳥のヘッドマークなどが展示されています。また、3月の北陸新幹線敦賀開業前日当日の様子も展示されています。また、映像での紹介もあり、北陸本線最後の日、北陸新幹線敦賀延伸開業日の映像が放映されています。

北陸本線を走った「つるぎ」と「トワイライトエクスプレス」のヘッドマーク
JR西日本時代の鯖江駅の駅名標や北陸本線の時刻表などを展示

第2章「信越本線のあゆみ」では、信越本線の前身である北越鉄道や鉄道の町新津の消長、サンパチ豪雪などの解説がパネル展示されています。北越鉄道の計画路線図や信越本線の直江津から宮内間の線路略図などが展示されています。こちらの映像紹介では、旧柳ヶ瀬線・羽越本線電化当時・1970年代の特急列車など貴重なシーンが見られます。

パネルや資料が展示されている

第3章「奥羽本線・羽越本線のあゆみ」では、海沿いで線路を敷く苦労などの建設にまつわる解説や単線・複線が混在の話しなどがパネル展示されています。また、青森駅改良略図や奥羽本線・羽越本線近代化計画の資料などが展示してあります。

上野から青森間を結んだEF81形電気機関車「あけぼの」の模型も展示

第4章 「日本海縦貫線を直通した列車・車両」では、大阪青森間を結んだ「白鳥」「日本海」、大阪札幌間を結んだ「トワイライトエクスプレス」や貨物列車などをスライドショーで紹介しています。

展示されている車両にも日本海縦貫線を走った列車のヘッドマークが掲出されています。
ED75形電気機関車には「日本海」、クハ481形電車「白鳥」、クモハ455形電車「ゆのくに」、ナハネフ22形客車「北陸」のヘッドマークが取付けてあります。ヘッドマークは期間中取替えが行われます。

日本海縦貫線を走った列車のヘッドマークが並ぶ
北陸は上野~金沢間を結んだ

日にち限定の特別イベントとして、「学芸員と一緒に展示車両をめぐる企画展ガイドツアー」や「大きなすごろくゲーム 日本海縦貫線でめざせ青森!」が行われます。

C57形蒸気機関車には「さくら」のヘッドマークを掲出

企画展「日本海縦貫線100年展 ~知られざる大動脈~」は2025年1月27日月曜日まで開催しています。