京急グループ本社ビルで警備ロボットの本格実装に向けた実証実験

実証実験が行われた警備ロボット 左Mira Robotics製・右SEQSENSE製

2020年8月12日水曜日、8月3日から12日まで行われた横浜市にある京急グループ本社で行われた、警備ロボットの本格実装に向けた実証実験の様子が報道関係者に公開されました。

「京急アクセラレータープログラム」ついて説明する京急電鉄新規事業企画室 橋本雄太氏

京急グループを取り巻く事業環境は、高齢化などの沿線地域における社会構造の変化やデジタル・テクノロジーの目覚ましい発展など、従来のビジネスモデルの変革が急務となっていて、スタートアップ企業・大学・自治体・パートナー企業などの機関と連携し、京急グルーブの基盤を活用し既存事業のビジネスモデルから変革をするオープンイノベーションを進めていて、新規事業のビジョンである「モビリティを軸とした豊かなライフスタイルの創出」を目指して取り組みが行われています。その取り組みとして京急グループの経営基盤とスタートアップの革新的なビジネスモデルを掛け合わせ事業共創を進めるオープンイノベーションプログラム「京急アクセラレータープログラム」開催されています。今期で3期目を迎え、累計381社の応募があり 、計22社との事業共創を推進しています。3期目は10社とスタートアップをしていて、その中の2社「SEQSENSE株式会社」と「Mira Robotics 株式会社」についての発表がありました。「SEQSENSE株式会社」では、京急が所有するオフィスビルや商業施設における警備・点検要員の慢性的な不足が課題で、自律移動型ロボットに警備ロボットを実装し課題の解決を目指すもので、この警備用の自律移動型セキュリティロボット「SQ-2」は全自動の立哨・巡回警備/遠隔通話が可能で、3方向につけられた魚眼レンズで常時360度の撮影を行ない、人間の目では難しい火災等のリスクとなる異常熱源を感知することも可能です。自己位置特定と3Dマップを作成し、超音波センサーと組み合わせることで超近距離にある障害物も感知し衝突を回避するロボットです。

説明をする SEQSENSE社 CEO 中村壮一郎氏
遠隔通話を行なう自律移動型セキュリティロボット「SQ-2」

「Mira Robotics 株式会社」では、京急所有のオフィスビルや商業施設における清掃要員・警備・点検要員に対する慢性的な不足が課題で、警備を中心としたマルチタスクロボットの実装することで課題の解決を目指すもので、このアバターロボット「ugo」は、来訪者対応(検温・音声案内)・立哨警備が可能で、2本のアームと高さ調整により遠隔で様々な業務を行うことができ、アームがあることによりエレベーターを使って階の移動の実現可能です。従来の単純な遠隔操作ロボットと完全自動ロボット双方の利点を併せ持つ次世代型アバターロボットです。

説明する Mira Robotics社 代表取締役CEO 松井健氏
来訪者の検温をするアバターロボット「ugo」

両ロボットは本実証の結果を踏まえて、継続的な議論を行い2020年度内の実装を目指すとのことです。